とむとむのどーでも良い日々

日々の出来事をそこはかとなく書き綴る日記です

ワイヤレスイヤホンの充電ケースを修理してみた

以前、ワイヤレスイヤホンの充電ケースが不調であることを書きました。

tomtom3141.hatenablog.com

新品交換対応となり、同じものを新旧2組持っていたことになります。不調ではあっても使えないわけではなかったので、新しい方をメインに使い、使用中にバッテリー切れを起こしたら旧を使う運用していました。しかし、旧のケースは満充電してもイヤホンに給電開始したとたんにバッテリー切れを起こす状態に。諦めて充電アダプターとして(充電ケースに充電しながらイヤホンに充電)運用することになりました。

しかし、10月頃でしょうか。充電アダプターとしても使えなくなりました。充電ケースに充電してもインジケーターがピンクっぽい白色で点滅。これは完全にバッテリー死亡と判断し、丁度新製品の発売にあたりクーポン配布で安く買えたので、旧イヤホンは手動で電源を切ってお蔵入りしました。

が、どうせもう使えません。なら壊すの覚悟で修理(バッテリー交換)してみるのもアリじゃね?と思い立ったのです。色々調べたのですが、このメーカーは充電ケース単体での修理や販売を行っていません。というよりそれをやるメーカーの方が少ないようです。そして、バッテリー交換を自分でやるという情報もほとんどありませんでした。分解まではあったのですが、同じ製品の情報はありませんでした。

以降、真似したりしないでください。何かしらの情報を参考にしたとしても自己責任です。

まず、使っているバッテリーが何かがわからないと話になりません。最初にケース本体を分解です。写真が酷いのですが、ご勘弁を。部屋の明かりが暗すぎてフラッシュ焚くと白飛びしちゃって…。

構造がわからなかったので悩んだのですが、底面にひびが入っていました。カッターを当ててみると意外と切れるようなので、ちまちまと削るように切りました。ラジオペンチの先が入るようになったので、壊すつもりでケースをゆがませたところ、イヤホンを置くパーツとケースの分け目が判ったので、爪のような場所にカッターを当てて無理やり引き出しました。ここまでくればバッテリーの確認できます。

少し分けたところ。左の白と黄色の袋のような物体がバッテリーです。コードが3本繋がっているのがわかります。中央の黒い部分がイヤホンを乗せるケースのパーツ(裏側)。緑部分が基板です。3本のネジで固定されていますが、1本は中央の白い接着層の下に隠れてます。右上にあるのは、ワイヤレス充電に使う誘電コイルですね。

バッテリーの文字を読んで検索。型番だと思っていたのはサイズ表記だったらしく、色々ヒットしました。で、メーカーは違うけど同じ数字表記だったものを注文しました。安かったし。

なんとなくわかっていましたが、元バッテリーはボコボコに膨らんでました。並べると歴然です。

左が旧バッテリー。右が購入したバッテリーです。違う製品ですが、表記されている数字(白飛びしちゃってるけど)は全く同じ。同じ形だったはずです。かなり酷い状態で、そりゃ寿命でしょと納得しました。

んで、さっそく交換しました。交換時は細心の注意を払いました。このバッテリーはリチウムイオンポリマーバッテリー(略してリチウムポリマーバッテリー、リポバッテリーとか呼ばれる)というもので、リチウムイオンバッテリーの一種です。扱いを間違えると簡単に爆発したり燃えちゃったりします。交換時はとにかく絶縁処理に気を使い、短絡(ショート)しないように注意しました。

バッテリー交換し、イヤホンを乗っけたところ、充電開始!嬉しかったなぁ…。続いてバッテリーへの充電テスト。これも要注意です。過電圧過電流過充電に気を付ける必要があります。元のバッテリーと同じと思われるので大丈夫だとは思いつつ、バケツに水貯めて置いておき、耐熱ガラスの容器(灰皿w)の上でUSB接続!…緑色のインジケーターが光ったのでやった!と思ったのですが、充電中の赤LEDが点灯しません。そして5秒ほどすると緑インジケーターも消灯しました。ただこれは、満充電時と同じ挙動なのです。なので、まずは一度イヤホンに充電しまくってから確認することにしました。

イヤホンへの充電を繰り返し、赤色のインジケーターになった(翌日だけど)ので、充電テスト開始。…ダメでした。充電中赤LEDが点灯しません。LEDだけの問題かと思い、少し充電してからイヤホンに充電してみましたが、まったく給電できません。つまり、充電できていません。給電はできていたので、接続はちゃんとしているはず。ここで一旦お蔵入りです。

なんとなく諦められず、色々調べました。写真をよく見れば、元のバッテリーは3本線。購入したバッテリーは2本線。これに関する文章をちらっと見ており、使えるっぽいことが書かれていたので気にしていなかったのですが、これが原因のようです。

3本目のコードはサーミスタという部品に接続されるもので、要は温度管理に使います。異常に熱かったり冷たかったりするとバッテリーに異常アリと判断して充電を止めるものだそうで。当然、繋がってなければ充電しないでしょうね。つまり、元々3本線のリポバッテリーが繋がっていた場合、交換するのも3本線のリポバッテリーが必要なのです。

今度はメーカー名と3本線(3pin)も含めてバッテリーを探しました。同じメーカーで同じ規格と思われるものを見つけたのですが、2本しかコードが出てません。なのでそこから画像検索を行ったところ、同じメーカーで同じ規格の3本線の写真を発見。ボコボコしてないだけで旧バッテリーそっくりでした。メーカーのページにリンクしていたので早速行ってみたところ…無常にも製品は終わっていました。

そこからさらにリポバッテリーを勉強。で、結局は3本線で近い容量の1セル物なら使えると判断しました。これを条件にすると、いやぁ、製品が少ない。その中で、一回り容量が小さいけど使えそうなものを発見。いや、これ自体は初期から知ってたけど、前述の購入したバッテリーのほぼ3倍のお値段でいらないコネクターもついていたのでスルーしていました。これにかけるしかないと、ポチりました。

まずコネクターを外します。普通にコードを切って被膜を一部切り取るだけですけど、とにかく絶縁処理優先。コネクターを外して絶縁処理後、取り付けてあった前のバッテリーを外してこちらも絶縁処理。そして新バッテリーをはんだ付け。さあ、テストです。

イヤホンへの充電は問題なし。うむうむ。しかしここまでは前回もできました。ちょっとドキドキしつつ、バッテリーへの充電開始。USBを差した瞬間に充電中赤LED点灯しました。たった一人でガッツポーズ(笑)。しかし一度は満充電完了まで様子を伺う必要があります。新品バッテリーは大体50%以上充電されている状態です。今回のバッテリーは250mA。多分1時間くらいは見守る必要があります。その間に何か異常が発生したら即対応しなければなりません。

結果、ほぼ1時間後に充電完了しました。見る限りは異常は発生していませんし、充電制御は動いているようです。組み立てなおして修理完了です。いや嬉しいなぁ。

なお、これらの修理は推奨しません。リポバッテリーはデリケートなので、扱うならちゃんと勉強しましょう。今回のバッテリーは結構高かったです。修理より買い替えをお勧めします。また、最後のヤツはコネクター付でしたが、今回の充電ケースにはコネクターはなく半田で直付けでした。はんだ付けは難しくないですが、ある程度慣れていないと危ないですし、壊すかもしれないし、やけどするかもしれません。自分は学生時代にバイトで基板上の半田付けチェック・修理をしていた経験がありますので。

実は新しい方の充電ケースも青色吐息で、そろそろ死にそうです。こちらも同様に対応しようと思っています。次はバッテリー代だけで済みそうだし。実ははんだごてセットも買ったのよね(笑)。

 

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